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就職とプレゼンテーション(抜粋)
「吃音ドットコム」からの一部を抜粋しました.より多くの情報は本体へ
就職関係
就職の面接試験にどのように対処すれば?
吃る覚悟をしましょう
吃音を短期間に何とかしようと思ってもどうにもなりません.ですから吃音に関してはあきらめることも一つの良い方法です.なんだかんだ考えても吃音は出ます.それだったら,就職用に特別なことをせず,本稿で書いている吃音の治し方をやるだけで,あとは吃音を隠そうとしたりせず「当たって砕けろ」の精神で行くことです.
吃ったらどうどうと自信を持って吃りましょう.どうせ吃るのですから.自信を持ってどもることが重要です.その自信にあいては圧倒されるかも知れません.
不採用になるかもしれません.だからそれも覚悟しましょう.結果的にそうなったら「想定内の出来事」と考えて,次のチャンスに進みましょう.決して,「また落ちた.私はダメ人間」といったように自分をいじめるのをやめましょう.これは「次の面接でも落ちたい努力」になってしまいます.
面接で不利に働くのは「吃るかもしれない,吃るとどうしよう」という不安感の方が大きい
吃るかもしれないという心配や不安感は顔や態度でるので,それが悪い印象を与えます.だから「吃りそうだったらどうどうと吃ってやろう」と覚悟するほうが結果オーライなのです.同時に吃る確率も減る可能性大です.また,こう考えると心に余裕ができますのですばらしい答え方ができる可能性も出てきます.
緊張するのは正常
「緊張してよけいどもるのでは」等と心配するのは止めましょう.面接では誰でも緊張します.そういうことでは吃音者も非吃音者も条件は同じです.緊張はその人のもっている力をすべて出すための自然の仕組みです.ですから,緊張しましょう.どんどん緊張しましょう.だけど緊張しすぎるのだけはやめましょう.どもったら,本当にどうどうとどもりましょう.
理論武装をしましょう
採用側は仕事をできる人をさがしています.いかに自分が仕事をできる人間であるかを説明できる準備をしておきましょう.どのような人を採用したがっているか?それを知るのは簡単です.自分が社長になったつもりで自分の会社を大きくするためにはどのような人を採用したいかを考えればすぐわかると思います.
少なくとも,「雰囲気がよいから」,「福利厚生が充実しているから」という理由で就職を希望する人を求めているのではないことは確かです.吃ってうまく説明できないかもしれませんが,準備をするだけで心に余裕ができますから好結果が出る可能性が大きくなります.
面接現場で見せることのできる資料を用意しておくのも吃音者にとっては良い方法かも知れません.
説得力を持ちましょう
会社を選んだ最強のものは,「その仕事が好きだから」,「その仕事がやりたいから」です.これを基本に理論を組み立てましょう.
自分の欠点をカバーする何かを持ちましょう
その何かだと努力することでつけることができます.幸いなことに吃音者は頭の良い人が多いようです.頭の良いことは,必ずしも学校の成績が良いことと等価ではありません.自分の得意分野で勝負しましょう.
図太く構えましょう
採用されなかったのはマッチングが悪かったから.うまいマッチングにであうまで何回でも挑戦しましょう.世の中は多様性に満ちいろんなチャンスがあり,あきらめなければ何とかなりますよ.この「何とかなるさー」の考え方が好印象の態度を作り出しますから,一石二鳥です.
「次も落としてください」の努力はやめましょう
先に述べましたが,一番やってはいけないのが「私はダメ人間だー,世の中に認められない」のような「自分をいじめ」です.自分いじめは「この次も落としてください」という努力になってしまいます.誰かにほめられ認められれば良いのですが,他人はなかなかそうはしてくれません.だけど,それができる人が確実に一人います.自分です.ほめるかいじめるが自由にできます.「次に採用される努力」が自分でできるのです.
吃音者はどのような職業を選んだらよいのでしょうか? 吃音者は吃音を理由に話すことが少ない職業を選びがちです.
しかし,職業選択には,吃音を少し横に置いて考えるべきです.多くの人が吃音の影響を受けて,「言葉を使うことが少ない」好きでもない仕事を選択しがちです.残念ながら,言葉が必要でない仕事は皆無と言ってよいほどありません.
その結果,吃音と好きでない仕事の二重苦に遭遇することになります.好きなことなら少々の苦しみには耐えられますし,人一倍の努力も出来ます.それに何しろ夢があります.好きでない仕事ではそんなこともできません.苦しみに苦しみが重なるだけです.
好きなことをする,夢がある,努力ができるは,吃音を治すための有効な手段です.
多くの人がそうですが,職業を探す上での自身の大きな問題は,「何が好きな仕事か」がわからないことです.だから今「好きそうな仕事」をめざすしかありません.そしてそれが本当に好きな仕事なのかどうかは,現実社会の中で体験によって確認するしかありません.「今好きそうな仕事」がわからない人は,適当な職業についてみて試してみるしかありません.多くの場合は,仕事をしている間に「好きになった仕事」,「続けていける仕事」こそが「本当に好きでやりたかった仕事」なのです.
吃音にとらわれないで仕事を探す.
これが大切です.強力な勇気が必要ですけど.これが総合的に一番苦しまない方法です.
就職がうまくいかないのですが? つらいですね.吃音はどうしても就職に不利になります.人とのコミュニケーションがうまく行かないのですから.だからどうしようもないと思います.吃音が不利になることを認めましょう.そして不利な状態にいる自分をどうすれば有利な状態に持っていけるかを考えましょう.吃音を治すのが一番良い方法ですが,今すぐというわけにはいきません.そうすると吃音はそのままおいておいて,何か他のものでカバーするよりしょうがないのです.吃音者でも是非雇いたいと思わせる何物かです.
この問題は吃音者だけでの問題ではありません.一般の人すべての人が持っている問題です.みんな不利な点を持っています.それを何でカバーするのか? 吃音者の場合はたまたま吃音が不利な点になったにすぎないのです.
就職といってはいますが,その本質は「就社」です.就社がうまく行かなくても就職はできます.自分で仕事を始めればよいのです.簡単ではありませんが.
就職に吃音は不利に働くでしょうか? 一般の人生相談ですと「そんなことはありません.それよりも実力と人間性が重要です.そのようなことを気にせずにがんばりましょう」と答えるかも知れません.
しかし,そんなきれい事では済まないでしょう.吃音はやはり不利に働くと推測されます.人を求める方は,きびしい競争社会を生き抜くために必死で仕事をできる人をさがしています.ですから仕事をできるかできないかが大きな関心事となっているはずです.それも,会社だと会社という組織の中で.
組織や社会で仕事をする上では,会話が問題なくできることが当然のこととなっているところがほとんどです.ですから吃音者はどうしても不利になると考えた方が良さそうです.
ですから,はっきり「吃音が不利になる」ことを自覚した方がよいと思います.それを自覚するとそこを出発点として対策が立てられます.
それではどうすればよいのでしょうか.これは吃音者だけには限りませんが,相手がぜひ採用したいと思う人間になることです.自分に実力をつけることです.天というのは非常に特殊な人をのぞいて一人の人に2物を与えません.ですから人はいいところと悪いところを持っているのが普通です.魅力的な人間になるにはその悪い点を少しでも良くしようとする一方で,その良いところを光らせることが重要です.一般的にいって,吃音者にとって吃音は悪い点です.では,それを何でそれをカバーするのか?それはそれぞれによって違います.吃音をカバーする何物かをもつようにすること,それが根本的な解決であろうと思います.
就職の面接で吃音のことを話した方がよいのでしょうか? 答えは難しそうに見えますが,原理は簡単です.
答えは「
告白してあなたの目的がかなえられるかどうか?
」によって判断することです.
言った場合場合
デメリットc1
:吃音者はいらないと断られる.
メリットc2:会社側に理解を得られ,もしかしたら同情が得られるかもしれない.
メリットc3:告白したことで気持ちが楽になり,どもらずに面接が受けられる.
メリットc4:吃音はしょうがないとした上での判断が受けられる.
言わなかった場合場合
デメリットk1
:隠していることで面接で吃ることが多くなる.またおどおどした態度や顔つきになるので,損をする.
メリットk2:普通の人として見てもらえる.
メリットk3:他の人と同一基準で判断してくれる.
さて,厳しい現実において,あなたにはどちらが得になるでしょうか?
こういう問題は難しい理論はさておいて,現実的に,損,得で判断しましょう.
面接は狐と狸のばかし合いのような面もあります.デメリットc1は結構強いかもしれません.
悪い言葉で言いますと,「だましてでも合格した方がよい」ような気もしないこともありません.合格を勝ち取ってしまえば後は野となれ山となれ.それくらいの図太さを身につけましょう.
このように考えることで,誠実でまじめなすぎがちな吃音者が,普通の人になれそうな気もしますし,吃る確率もぐっと減る気がしますが.
軽く「吃音で言葉が聞きにくいところがありますけど,よろしくお願いします」と言えば,デメリットを最小にしてメリットを最大に得られるかもしれません.でも,こういえる心境になれるのならば言っても言わなくてもどちらでもいいのかもしれません.
言うべきか言わないべきか。 投稿者:F
前回の就職活動中に吃音のことを言うべきか、それとも言わないべきかで悩んでました。 面接時、仕事に就いたら職場の人に言うべきか言わないべきか。かなり悩みました。 言った場合に良いことは?言わない場合に良いことは?
色々考えた結果、言う事にしました。 理由として、今まで自分がしなかった事をしようと思いました。実際に言ってみると言うとどもりながらでも話がしやすかったこともあります。
自分が吃音である事を言うことを徹底しました。 まず、受けた面接は総て言いました。仕事に就いてからも、「この仕事に就いた理由は?」と聞かれた場合は、「吃音を克服したい。」と答えてました。
入社して一ヶ月後に月に一回の朝礼があり、新人の自己紹介でも言いました。 60人前後いたと思います。こんなに人が多い所で前に出ることがなかったので非常に緊張しました。まず、「おはようございます。」が言えず・・・20秒位無言。
その後もどもりどもり言いました。おかげで私が吃音であることは全社員知る事になりました。お店に配属され、実際に営業を始めてからはお客さんにも言うようになりました。 総てのお客さんにではないですが、担当したお客さんの5~6割くらいだと思います。
相手の反応ですが、「すごいですね~」が一番多かったです。自分がFさんの立場であれば出来ないです等。「実は私も引きこもりでした。」と言われたこともあります。〔吃音+ひきこもり+対人恐怖症のことも話していました。〕ひきこもりの話で盛り上がりました。 あとは、大爆笑された事もあります。馬鹿にしてではなく、ただ面白かったからだと思います。
何度も話していると余裕が出てきて、相手の反応が面白いなと思えるようになりました。 言ってみて思ったのは、お客さんはあまり気にしていない。自分が一番気にしている。
最後に、私が自分の吃音を言う時に心掛けていた事があります。参考になればと思い書きます。
①笑顔で言う。(初めはひきつってもかまいません。出来るだけ。)
②客観的に言う。
③かっこつけない。正直に言う。(自分の弱い所なども言う)
④話の締めは必ず前向きなことで終わる。
以上です。
特に重要なのは①、④です。笑顔でどもれれば無敵です。 ④「この仕事を頑張りたい。」「こんな自分でも採用してくれ、この会社は好い人が多い。だから、少しでも会社に貢献できるように頑張りたい。」等。
3年間で自分が吃音である事を言ったのは軽く100人を超えると思います(社員を除く)。これだけ言うと・・・自分が吃音者であることは誰にでも言えるし、恥ずかしさはないですね。変なプライドも無くなります。
今は言うか言わないかはどちらでも良いですね。このことで悩みません。相手に聞かれれば、今の自分の状態をそのまま言います。
面接では相手が言ったことを繰り返すんです
暇神さんへ りえ
はじめまして☆高1のりえです。 面接のことですが、声がつまって間があいてしまっても、がんばって最後まで言いたいことを伝えれば大丈夫です☆私も1つの質問につき5秒以上は間が空きましたが、大きな声と笑顔で話したら「はい、言いたいことはよく分かりました」と面接官も笑顔で言ってくれました。
それと、吃音を軽くする方法…ではないかもしれないですが、相手が言ったことを繰り返すんです。言いにくい言葉ってありますよね?例えばその言いにくい言葉が「みかん」だったとします。「みかん」が言えない時「オレンジ色の冬の果物だよー名前思い出せない。何だっけ?」とかって言いますよね?それで相手が「みかんのこと?」って言うとなぜか「それ!みかんだよ!」って簡単にスラっと言えるんです。私だけかもしれないですが相手が言った事を繰り返して言うのは楽にできるんです。
相手が「…で大変だったんだー」と言ったら「大変だったねー!それでどうなったの?」という感じで。繰り返し+疑問形で会話しとけば軽くなったように感じますよ☆
長くなっちゃいました☆分かりにくかったらすみません
電話恐怖で就職試験を受ける勇気が出ません. 吃音が治った人やほとんど問題なくなった人の話を聞きますと,自分ですべてのことをやらざるを得なくなった人が多いようです.仕事などが猛烈に忙しくて(忙しくして),吃音のことなど考えてられないくらい追い込まれた(追い込んだ)人です.吃音者にとって吃音は人生の重大事です.それを気にしていられないくらいの厳しさに直面した人です(「治し方 7.12 8) ライオンに追いかけられれば渡れなかった高い橋も渡れる」で書いた状況です).
本来人は就職してお金を稼がなければ生きていけません.だからあなたの場合はまだまだ余裕がある,ありすぎるわけです.いづれ自力で生きて行かなくてはならなくなりますので,そのときは就職をするでしょう.でもそこまでほっておくと苦しみを後送りしするばかりではなくて,吃音治癒のチャンスを逃し苦しみを長期化するだけではないでしょうか. だから早く親から独立し一人前になることをおすすめします.
プレゼンテーション,研究発表
研究発表はどのようにすればよいのでしょう? 吃音者にとって多くの人の前での発表やゼミでの発表,卒研発表,学会での発表は大変つらいものがあります.でも本当は本読みより簡単なのです.研究発表を例にとってその方法について書いてみます.
まず,最初に「発表とは自分のいいたいことを相手に伝えて理解してもらうこと」を理解しておく必要があります.「自分が行った研究のすばらしさをつたえたい,自慢したい」といい変えても良いかも知れません.ですから発表したくてしたくて仕方がない状況で臨むはずのものです.(注1)
一般的に発表を気にする時期は発表せざるを得ない状況にある場合が多いものです.いいかえれば,発表させられていると思える状況にいるときが多いものです.この考え方を一掃し基本原理に帰る必要があります.そうでないと,発表を早く済ませたい,何とか無難に済ませたい,ということが先に立って逃げ腰になり,発表が難行苦行になってしまいます.この時点ですでに本質からずれているし,発表という環境に負けているので,結果的に良い発表にはならないし,当然吃音を誘発します.
(1) 発表準備は次のようにします.
自信がもてる研究をする事,これが一番大切です.
当然ですが発表内容を良く自分で理解することです.発表内容は発表者が一番よくわかっていることですし,一番良くわかっているべきなのです.これが意外と難しいのです.この発表で何が重要何が重要でないのか?何がいいたいのかを理解します.
発表の筋書を作ります.発表内容を理解していると簡単にできるはずです(実は発表内容をわかってないことが非常に多い). このとき,相手にわかってもらうために,相手の立場に立って発表の筋書きを作ることを忘れてはいけません.多くの人は自分の立場に立って筋書を作り気味です.発表者は研究に長い時間をかけています.それを初めてきく人に説明します.自分と初めて聞く人とのギャップは非常に大きいことを認識すべきです.これは,大学などで指導教官に説明するときもそうなのです.
その筋書きにしたがって,OHPシートや液晶プロジェクタ用資料などを作ります(この後はOHPシートを使う場合を例として説明します).このとき,1枚のOHPシートに書く字数は最大でも60字に押さえることです.絵を多用することも重要です.OHPシートは発表用の資料で,発表を理解してもらうための有用な道具です.このことを理解することが必要です.
OHPシートを使って,できるだけ発表現場に近い状況をつくって,声を出して発表のシュミレーションをしてみます.その結果,不都合なところなどたくさんでますのでOHPを改訂します.この時,決して発表原稿(朗読原稿)を作ってはいけません(注2).作るのは筋書表くらいですが,これはOHPに当然書かれていることになるので作る必要はないでしょう.
何回か発表練習をします.発表原稿がありませんから練習ごとにいうこと(セリフ)は異なるはずです.しかし内容は変わりません.練習を積む毎に話すことがだんだん合理化していくはずです.と同時に頭の中に確固とした発表の骨子ができあがるはずです.このときどもらないために発表練習をしてはいけません.普通の人がやるように発表をよりよくするためにやるのです.(注3,注4)
発表は「自分のいいたいことを相手に伝えて理解してもらうこと」です.ですから会場にいる人に話しかけなければなりません.話しかけです. 発表時は緊張しますから,一般にどちらかといえば早く終わりたいと思います.それが,発表から逃げようとする心の動きを創出します.そうすると,発表会場は大きな敵となってあなたにのしかかります.これではストレスがかかります.発表が話しかけるどころが逃げの発表になります.そんな発表を聴衆者がおもしろく思うはずがありません.自分の研究成果を得意になってちょっぴり自慢する雰囲気がでて,やっと聴衆はきくことに集中できるのです.興味がもてるのです.
できるだけ長く発表してようとしましょう.吃音者は発表の場が地獄ですからできるだけ早く発表を終わらせようとします.じつはこの焦りがそもそも吃音の原因でもあるのです.ですから,その場にゆっくりつかって,できるだけ長くその場を楽しもうとしましょう.
発表日までの精神状態を安定させること,これも大切です.ジョギングやスポーツ,ききますよ.
ここで述べた方法は,だれでもやらなくてはならないごく基本的なものです.吃音者に限ったものはありません.
注
注1.吃音者は恥をかくのがいやだから,はじめから逃げてかかる心情を持っています.それではいけないのです.そこで結果的に「吃りたい」という状況を作ってしまっています.吃音をしばらく忘れて自慢したくてしたくてならない心情にとりあえすなりましょう.
注2.発表は自分のいいたいことをいうことです.発表原稿をつくったらたぶん読むでしょう.それでは朗読になります.朗読は迫力ありません.いいたいことを伝えるには生の言葉で言うことです.大勢の人の前で話すときは失敗すると困るので,それが心配で原稿を作りがちです.それでは,大きな失敗もしないけれども成功もしないのです.発表の時間を朗読の時間にしてしまっているのです.これではいやな時間がやっとすんだと言う気になります.発表で「自分の言うことに賛同してもらった.よかった」という 心の満足を最初から捨てているのです.
きまったことをいわなければならない朗読は吃音者の一番苦手とするところです.吃音者は「吃るかもしれない」という気がありますから,不安感が人一倍強いです.ですから原稿を作りがちです.発表を,朗読という一番苦手とすることに自らあえて変えるほど馬鹿なことはありません.「吃らないでおこう」,「吃らないでおこう」とすることが,結果的に「吃ろう」,「吃ろう」としていることになります.やっていることを客観的にみると「吃りたいとおもっているとしかかんがえられない」と思えないこともありません.この辺の心の動きと行動に吃音の本質があるのかも知れません.
発表の時たとえあがったとしても,舞い上がったとしても,発表練習さえしとけば何とか切り抜けられます.自分を信じることです.それに自分の言葉でしゃべればどのようにでも言葉が変えられますし,筋さえも臨機応変に変えられます.
原稿を作ることは研究の内容をまとめるため,自分で重要点を把握するためには良いことです.本番で読むために原稿を作るべきではないのです.原稿作りには膨大な時間が必要です.それにより練習時間や発表内容をよりよくするための時間が減ってしまいます.だから原稿作りにかける時間を発表練習にかけた方がよいのです.中には原稿ができたら安心して練習しない場合もでてきます
注3.このとき,言葉がでるかどうかは考えないことです.それでも心配で,話しにくい単語があったら別のものに変えても(削除しても)問題がありません.
専門用語などで言い換えができなくて言いにくい単語は,OHPに書いておき「これ」または「指さし」ですませましょう.
言わなくても良いと言うことがわかると,結構すらすら言える場合が多くなるから不思議です.
吃音者は吃ることが心配で,でにくい言葉をみつけて練習しておこうとします.吃音原理からいって,練習が吃る言葉を吃らなくしてくれません.逆にでにくい言葉を見つけることによってますますでにくい暗示をかけてしまっています.(注5)
注4.発表練習は最初は時間を気にせずに内容をまとめるためにやります.内容がまとまってから時間の調整をします.内容がまとまれば時間の調整は簡単になっているはずです.内容をまとめることは「自分が自分の言いたいことを把握する」こととほぼ同意味です.
発表時間の調節は制限時間の1から2割ましで話せるようにしておきます.本番になるとどうしても早口になりますから.
もっとなれてきたら,時間が余ったら話すことを考えておいて,時計を見ながら発表中にそれで時間を調整します.
注5.結果的に,「吃りたくない」という意識が「どもる」確率が増えるように駆動しています.意識できる自分は吃りたくないとしてやっていますが,やはり結果的に「深層の自分が吃りたいとおもっているとしかかんがえられない」と見えるのではないでしょうか.
代わりの言葉を見つけることや削除することは,この傾向をすこし押さえてくれます.原稿なしの発表は,自分で好きな言葉を使ってよいし,身振り手振りでも表現できるのです.
注1から注3までは結果的に「吃りたい」という方向に進んでいるのを,実際に「吃りたくない」に変えることに相当します.
この方法は,発表だけでなく面接などにもそのまま応用ができます.
研究発表が怖い,とは本当は何が怖いのでしょう?
研究発表会そのものが怖いはずがありません.聴衆がだれもいなければ独り言と同じです.
では何が怖いのでしょうか?........実は人前で吃るのが怖いのです.すなわち,人前で言葉が出ないかもしれない,ことが怖いのです.
実は,それらの人の前でどもって恥をかくのが怖いのです.もっと言えば,それらの人に自分が吃りであることを知られるのが怖いのです.そういうことから言うと,敵は知られることを怖がっている自分自身なのです.
実はあなたの潜在意識が,研究会に参加している人を敵にしてしまっているのです.本当に参加者が怖いのでしょうか? そんなことはありません,それらは友達だったり,仲間だったり,ただの人がいるだけです.
”幽霊怖い”のように,存在もしないものを自分で怖い敵に作り上げてそれにおびえているのです.
原理がわかればその敵を敵で無くせば怖くなくなります.
と簡単に言いますが,怖がってしまったものを怖くなくするなんて簡単にはできません.だから怖がっていて良いのです.
どうして敵でない人を敵に作り上げてしまうのでしょうか?....
それは,あなたが周囲から感じるストレス,すなわち,あなたの恐怖を感じやすい性格,不安がる性格がそうさせているのでしょう.実は人に対するこの「見えざる恐怖心」こそ,吃音の原因なのです.ということは吃るのも怖いけれど,吃らなくても人の前に立つのが怖いのです.
「研究発表怖い」を克服するには誰と戦えばよいか?
多くの人は研究発表が怖いから研究発表そのものと戦っています.敵でないものと戦っても勝てるはずがありません.多くのエネルギーを使って絶対成果を上げさせないと言う
「吃音マジック」
がここにもあります.なんと素晴らしい機構を心は作り上げるのでしようか?
発表を始める前に,発表の順番を持っているとき,会場の一人一人をしみじみみて「なぜ,この人たちを私は怖いのだろうと」確かめる努力をしましょう.機会がある毎に周囲の人をみて敵でないことを確かめる努力もしましょう.実体さえつかめれば少しづつ怖くなくなっていくはずです.
ちょっと勇気がいりますが,「私は子供の頃のトラウマからちょっと言葉が出にくいのですけどよろしく」と,怖がる原因を無くしてしまう方法もありますが.
修論発表で困っています はじめまして。
私は今大学院生ですが、現在吃りがひどくて困っています。 と言いますのは、今年卒業予定なのですが、卒業の前に論文発表があります。 論文発表には独特の文句みたいなものがあり、自分の言いやすい言葉に置き換えるということができません。 それと、このサイトを見て、練習するのは吃る言葉を探すから止めた方がいいとありましたが、論文発表の場合そういう訳にはいきません。
先生が厳しく、セミナーあるいは学会の発表練習でも「長いな~」とか「そんなんで社会でやっていけるのか」と毎回怒られます。 繰り返すうちで知らず知らず恐怖心が生じてしまったためか、今の生活になって吃りが昔よりひどくなってしまいました。
先生の怒られるのは別にいいんですが、もし論文発表の単位が取れなかったらと心配です。 後3週間しかありませんが、こういう場合の吃らなくなるような何かいいヒントは何かないでしょうか? 自分でも探しているのですが、なかなか見つからなくて。。。
大学院生
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大学院生さま
> それと、このサイトを見て、練習するのは吃る言葉を探すから止めた方
> がいいとありましたが、論文発表の場合そういう訳にはいきません。
どもらないために練習するのは良くないのです.ごく普通の人として練習するの は何の問題もありませんし,練習すべきです.
> 先生が厳しく、セミナーあるいは学会の発表練習でも「長いな~」とか
> 「そんなんで社会でやっていけるのか」と毎回怒られます。
これは発表の要点,重要な点を把握してないから長くなっているのです.
> 繰り返すうちで知らず知らず恐怖心が生じてしまったためか、
たぶんそうです.先生が怖くなって恐怖心が言葉に来ているのです.
> 先生の怒られるのは別にいいんですが、もし論文発表の単位が取れなか
> ったらと心配です。
こんな心配は全然いりません.発表が悪くても研究をちゃんとしてあれば必ず卒 業できます.心配は全然いりません.
> こういう場合の吃らなくなるような何かい
> いヒントは何かないでしょうか?
吃音はそう簡単にはなくなりません.特に今は吃りたい吃りたいといった方向に 進んでいるように見えます. どうしょうもありませんからどもってください.どもっても卒業には関係しませ ん.死にもしません.
大変重要なことがあります.以下のことです.
研究成果に自信を持っているでしょうか?
相手がわかりやすく説明できるほど,自分で内容を把握しているでしょうか?
自分の研究成果を誇りたく思う気がありますでしょうか?
相手に理解してもらうような筋書きができているでしょうか?
これが十分できているようでしたら,今度は相手にわかってもらえるように発表 するために練習をしてください.発表原稿は絶対に作らないことです.忘れて心 配なら,内容を箇条書きにすべきです.
十分練習できたら,後は本番でどもってください.どもらないでいきたいとは夢 にも考えないでください.
ここまでできれば,吃る確率はぐうーーんとへるはずです.発表してみればわかる でしょう.がんばってください.
Hero
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Hero 様
ありがとうございます。とても参考になりました。 読み進めていくうちに何か心の中が見すかされているみたいで恐いくらいです。
>> 先生が厳しく、セミナーあるいは学会の発表練習でも「長いな~」とか
>> 「そんなんで社会でやっていけるのか」と毎回怒られます。
>
> これは発表の要点,重要な点を把握してないから長くなります.
おっしゃられる通りです。 知っていても他人から言われたことがなく、 ただ自分ができないのを吃音のせいにしていました。 とても恥ずかしく思います。
>> こういう場合の吃らなくなるような何かい
>> いヒントは何かないでしょうか?
>
> 吃音はそう簡単にはなくなりません.特に今は吃りたい吃りたいといった方向に
> 進んでいるように見えます.
これ、難しい問題ですね。 私は少しでも吃りを治せないかなと考えているのですが、 実は吃りたい吃りたいの方向に進んでいるんですね。
> 大変重要なことがあります.以下のことです.
>
> 研究成果に自信を持っているでしょうか?
> 相手がわかりやすく説明できるほど,自分で内容を把握しているでしょうか?
> 自分の研究成果を誇りたく思う気がありますでしょうか?
> 相手に理解してもらうような筋書きができているでしょうか?
>
> これが十分できているようでしたら,今度は相手にわかってもらえるように発表
> するために練習をしてください.発表原稿は絶対に作らないことです.忘れて心
> 配なら,内容を箇条書きにすべきです.
>
> 十分練習できたら,後は本番でどもってください.どもらないでいきたいとは夢
> にも考えないでください.
>
> ここまでできれば,吃る確率はぐうーーとへるはずです.発表してみればわかる
> でしょう.がんばってください.
>
よく肝に銘じておきます。
私は他大学から今の大学に来ましたので、 同じ科には知り合いがおらず、 どんなに吃って恥をかこうが誰にも知られる事はありません。 自分でも何が恐いのか、怖がっているもう一人の自分が分かりません。 本番は吃るつもりで自分なりに頑張ってみようと思います。
それと発表原稿のことですが、 うちの研究室の場合、原稿を見せろと言われることがあります。 従って、原稿通りには読まない形式上の原稿をつくり、 自分としては教えられたように箇条書きの原稿をつくり、 発表をしたいと考えています。
(Heroコメント.
原稿を書くのは,
1)原稿を書くことで本人の理解が大きく深まります.
2)また,発表の筋書きもはっきりします.目的はここにあります.
原稿を見せろと言うのは,
1)本人が本質を理解しているかどうか
2)理解できていることを相手にわかるように表現できているかどうか
をチェックするためで,原稿どおり読むかどうかをチェックするためではありません.Hero )
発表までのこり2週間と少ないですが、 吃りを治すということよりも、相手に自分の発表を伝えると言う事に 力を入れたいと思います。 ご教授していただき本当にありがとうございました。
発表会では時は次のような準備が効果的でした MK 小学5年生頃から吃音になりました。 以来45年以上になります。
これまで、最も効果のあったのは、 精神科での抗不安薬(軽症うつ病の時に飲む薬)です。 緊張が和らぐので、効果があるものと思います。
それから、発表会や人前で話しする時は、次のような準備が効果的でした。
①事前に発表原稿を書きます。
②それを10回以上読んで発音し易いように訂正します。
(ついでに、内容も理路整然となるように修正します)
③それから、声を出して20回以上読み上げます。
④1日後に、もう一度内容を点検し、更に読みやすく、話しやすい内容に修正します。
⑤最後に、それを、暗記してしまうくらいに、声を出して読み、原稿が無くても話ができるようにします。
(十分に頭に入ると、アドリブで補足の話ができるようになります。不十分だと原稿の棒読みとなり緊張が増して吃音が出ます)
⑥原稿はパソコンで読みやすく印刷しておきます。
以上のことを実行すれば、1時間程度の講演も出来るようになります。
これまでに、色々な方法や、おまじないのようなこともやってみましたが、すべて効果はありませんでした。上記の方法が最も効果的でした。人それぞれですからかならずしも良い方法では無いかもしれませんが、参考までに投稿しました。 年齢とともに軽くなる部分もあるようです。
めちゃくちゃ人前で話す職場になりました.
不安でつらいでしょうね.家族もいるので会社をやめるわけにもいかないし,転職してもいつかは同じことがおこるし.自殺したい心境にもなるけれどそうはいかないし.吃音者にとっては永遠の問題ですね.
話すことをさけて何とか過ごしてきたのが,逃げ道を断たれて追いつめられてしまった感じですね.でもいままで立派にやってきたのですから何とかなりますよ.ちょっとだけ話すことが多くなっただけではないでしょうか.でも,新らしい職場に行く前に心配するのはよしましょう.行ってみなくちゃ実物がわからないのですから.
最悪の場合吃ればいいのですよ.吃るのに吃らないでおこうとするから,自分で自分にプレッシャをかけてしますうのです.吃ればいいのですよ.吃れば.
でもこれって,すごいチャンスではありませんか.いままであった逃げ道 が閉ざされてしまった.もう逃げも隠れもできない.背水の陣をひくより しょうがなくなったわけです.
いままで何とか逃げ道があったから治らなかった.自分では用意のできない 人前で話す機会が向こうから飛び込んできたのです.治すチャンスが来たのでは ないでしょうか.チャンスですよ.
今度の人事異動をさけることはできないし,どもることもさけることができない. どちらにしても避けることができないのです.避けることができないのならどうどうと受けましょう.不安を感じるだけ損です.
後ろ向きに考えてますますどもりをひどくするのか,前向きに考えて治すのか, ここが分かれ道です.避けることができないなんて,天が与えてくれた チャンスですよ.独り言はどもらないと思いますのでこのチャンスを生かせば 人前で話すのが楽しくなりますよ.話す前に筋書きだけを考えておいて, 話しにくい言葉があるかどうか,話せるかどうかなどはけっして考えずに, ぶっつけ本番でいきましょう.どもらないでおこうと考えるのもやめましょう.どもるのはどうせどもるのですから.
人の前で話すとき緊張しないためにはどうすれば良いでしょうか? これは少し無理な注文であると思います.だれでも人前で(特に多くの人前で)話す場合は多かれ少なかれ緊張します.吃音者は特にそうでしょうけど.だから
緊張して当たり前,正常なのです.
とはいってもだれでも緊張したくないので,たとえば,舞台俳優などは,「人の字を書いてのみこむ」,「頭を石ころだと思え」など空しい努力をしているようです.これも自分による自分の心のマインドコントロール,もしくはイメージトレーニングの一種と考えられます.
この場合の良い方法はたぶん慣れしかないようです.何回も何回も人の前で話をして,そのつどあがり,緊張して話すのを当たり前にしてしまうことです.
でも吃音者はこの逆をしてしまうのですよね.つぎのように.
どもりたくない→緊張したくない→話したくない→話す回数が減る
→ますます緊張する→ますますどもる
ですから,人前でいっぱい話さなければならない立場に立ったときは,最初はつらいですけど吃音を直すチャンスなのです.
吃音者は緊張することに別の意味を含めているようです.「緊張するからどもるんだと」いうように.
だから「どもるといやだからどもりたくない」→「緊張したくない」となります.確かに緊張すれば吃るのも増えるかも知れませが,緊張したからといってすべての人がどもっているわけではないわけです.ですから,
本当は「緊張したくない」という表現で「どもりたくない」を表しているのではないでしょうか?
「どもりたくない」のでしたら,緊張することとは分離して「吃音の治し方」に専念する必要があります.
以上のようなことからすこし考え方を変える必要があります.次のように. 「ひとまえで話すときは緊張するのがあたりまえである.緊張は体の全機能を動員するための重要な手段ですから緊張して正常である」と.どんどん緊張しましょう.緊張して正常なのです.
緊張すると,特に,話す直前になると心臓がどきどきしてくるかもしれません.しかし,そうなったら,「正常正常,自分の体は人間として正常に機能している」と考えるべきです.これでかなり心の余裕ができるはずです.これで緊張とどもりとの関係が切れます.
そして,話し出してどもったら,それは「吃音」の問題ですから「どもる」よりしょうがないのではないでしょうか(少し無責任な言い方ですみません).どもりがなおるまでは.
だからそれとは別に吃音の治し方に専念しましょう.(これもその方法の一つではあるのですが)
仕事で500人くらいの前で話をしなくてはなりません。 はじめまして 投稿者:あおあお
はじめまして。私も吃音で悩んでいます。 もうすぐ仕事で、500人くらいの前で話をしなくてはなりません。 まずは、自己紹介なのですが、これがもっとも苦手です。 職場の大先輩方々の前で、しかも舞台の上で、マイクを持って・・・と考えるだけで、とても緊張します
。 厳粛な雰囲気なので、笑うこともできませんが、どうすればこのつらいことを無事に乗り越えられるのか、吃音でこんなに何週間も前から悩むなんて。
どもりだから仕方ないことなんですが、大ホールの舞台に立ったら、平常心ではいられそうにない・・・というかそんな大勢の前で話をしたことがないので、もう不安で・・・ 当日が早く終わることを祈るばかりです。
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>まずは、自己紹介なのですが、これがもっとも苦手です。
500人くらいの前で話すときは,普通はその前に司会者が出演者を紹介してくれるはずです.だから自己紹介など必要ない場合が多いのです.それを自己紹介をしなければならないと思いこんでいる場合が多いのです.司会者が紹介してくれない場合自己紹介を省略しても,すごくおかしい感じにはならないと思いますよ.
>職場の大先輩方々の前で、しかも舞台の上で、マイクを持って・・・と考えるだけで、とても緊張します。
吃音者はどうしても吃ります.心配しようがしまいが吃ります.吃りたくない,うまくやりたいという意識がこのような心配を誘導するのです.必ず吃ります.だから現場で吃ることを覚悟してください.
心配するお気持ちはよくわかります.この心配しやすい性格,怖がる性格がストレスを増し吃音を発生させているのです.ですから,吃音をよい方向に導くにはこの心配をどのようにして軽減するかが大切なのです.実際に怖がっていることは「吃ること」ではなく,みんなの前で話すことが大きいと思いますが.そうとうなれないと誰でもそうなりますから,そう言う意味では普通なのです.
「舞台の上でマイクを持って離せる」,これでうきうきするようになれば最高なのですが.チャンスと思って挑戦してください.
>厳粛な雰囲気なので、笑うこともできませんが、
ちょっと意味がわかりませんが,この発言に何か思いこみがあるような気がしています.何か相手に笑いを提供してサービスしようというようなというか,自分を相手に会わそうとしているというか.
>どうすればこのつらいことを無事に乗り越えられるか
普通にやればいいのですよ.無事乗り越えられるかどうかは結果ですから終わってから考えればいいのです.怖いですから勇気が必要なのです.
>どもりだから仕方ないことなんですが、大ホールの舞台に立ったら、平常心ではいられそうにない・・・というかそんな大勢の前で話をしたことがないので、もう不安で・・・
これは吃りだからのはなしではなく誰でも緊張することです.ここでも不安を感じやすい性格が関係しています.それに吃りのせいにしすぎです.
>当日が早く終わることを祈るばかりです。
これが第三者からみると「吃音者は吃りたい吃りたいと思っている」状態です.じっくりと楽しみたい心境になってください.無理にでも.
このような場合にやるべき対策があります.
基本的な考え方
吃音をさておいてください.吃音のことを忘れるのは困難でしょうが,とりあえず無理にでも完全に忘れてください.
吃音をなおしたり,人前に立つのが苦手なのをそうでなくするチャンスがきたと考えてください.
後ろ向きではなく前向きの気持ちになるのです.
発表準備
何を話すか,どのような順序で話すべきか内容をしっかりさせてください.
実際をイメージして声を出して練習をしてください.実際の会場で練習できればもっとベターです.吃ら無い練習ではありません.吃音とは別な,非吃音者が行ううまく発表する練習です.
吃音を忘れないとこの準備はできません.
必要ならメモを作ってください.絶対原稿を作らないでください.
発表日までの態度
できるだけ楽しい時間,充実した時間,意義のある時間を作ることです.
不安を忘れる時間を多くすることです.
そのためには飲む,映画を見る,友と話す,読書をする,水泳をする,ジョギングをする,小旅行をする,山に行く,川や海に行くなどをすることです.体を動かすことが結構効果的ですよ.
発表前までの不安や心配を吹き飛ばすことが大切です.
発表現場で
必ず吃るので吃る覚悟をする.
深呼吸をする
発表前に全体を見回す.そしてそこには仲間や普通の人がいることを確認する
できるだけ長く発表していようとする意識を持つ.決して早く終わらせたいとは思わない.
大きな声ではっきりと発表する
言葉そのものを特に意識しない.内容に意識を集中する.
どもったら困る,吃る言葉が出てくると困るなどどいうことを考えない
吃りそうになったらどうどうと吃ることです.勇気がいりますがどちらにしろ吃りますからおなじことです.
発表後
結果はともかく大冒険をやったことをほめる
吃るはず,吃っても正常なので,吃っても当然,よくやったとほめる.
以上のようにやってみてください.
これで当然吃りますが吃る確率がぐっと減るはずですから.
無理を承知で書きましたが,挑戦してみてください.
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Re: はじめまして 投稿者:あおあお
和さんへのお返事です。 ありがとうございます。壁を見て話すようにしたいと思います。確かに20人くらいの前で、どもってるよりもいいかも知れません。みんさん緊張しますよね、誰でも。
私も音楽ホールのようなところで発表します。この前、ホールで発表している人を見ていたら、本当にうらやましくなりました。みなさん堂々と、しかも立派に話されていたので、すごいなあ、と感じました。私もあんな風に話せたら、と思いましたが、無理です(笑) 人のを見ていると簡単そうに見えるのに(笑)どうして自分はできないのかなあ・・・ 一人ごとでは、すごく流暢に話せるのに!!と悔しくなりますが、人前にたつと、途端に緊張し、声は震えて、手足は震え、声は出なくなり・・・情けないです。
実は、この木曜日に、60人の前で、15分程度話さなくてはいけません。 まずは、これを乗り越えなくては・・・まったく憂鬱です。 でも、静かな場所になるとなぜこんなに緊張するのでしょう・・・ ああ、憂鬱です・・・
職場の人にからかわれたくないなあ・・・という思いが強いです。 なんとかならないかなあ・・・
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>私も音楽ホールのようなところで発表します。この前、ホールで発表している人を見ていたら、本当にうらやましくなりました。みなさん堂々と、しかも立派に話されていたので、すごいなあ、と感じました。私もあんな風に話せたら、と思いましたが、無理です(笑) 人のを見ていると簡単そうに見えるのに(笑)どうして自分はできないのかなあ・・・一人ごとでは、すごく流暢に話せるのに!!と悔しくなりますが、
これも「吃りたいとおもっている」ように見えます.他人は他人.自分は自分.こんなことを感じないことです.人より劣っているという劣等感,これも吃音を発生させている原因です.
>人前にたつと、途端に緊張し、声は震えて、手足は震え、声は出なくなり・・・情けないです。
このように生まれついているのです.認めましょう.そしてうまくつきあいましょう.だれでもどれぞれ違った面で同じような問題点を持っています.だから誰でもそうするよりしょうがないのですから.情けないことなんてありませんよ.
>実は、この木曜日に、60人の前で、15分程度話さなくてはいけません。 まずは、これを乗り越えなくては・・・まったく憂鬱です。
本番に向かって練習するチャンスなのに.考え方が逆なのですね. これも吃りをなおしたくないと思っているように見えます.
>職場の人にからかわれたくないなあ・・・という思いが強いです。
もし笑われるのなら,普段もどもっている場合があるはずですからもうすでに笑われているはずです.だからこれからもこれまでと同じことがおこるだけです.考えすぎです.そしてこの考えすぎが吃音を誘発します.これも「吃りたい吃りたい」と思って努力していることになるのです.
ちょっと別の面から自分を見ることができるようになると少しずつ変わっていくのです.
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